ペット用品通販 ペピイ > 猫の歯磨きQ&A ~オーラルケアの慣れさせ方~

オーラルケアした方が良いって聞くけど何から始めたらいいか分からない・・。
そんな迷える飼い主さん必見!
歯磨き上手な飼い主さんにいろいろ質問させてもらいました!
ご協力頂いたねこちゃんのプロフィール

サブローちゃん
- ベンガル
- 6歳
- オス

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
- アビシニアン/ラパーマ
- 5歳/2歳
- オス/オス
ご協力頂いた獣医師さんのプロフィール

南大阪動物医療センター 病院長
大阪ペピイ動物看護専門学校 校長
獣医師
吉内 龍策 先生



どうしてオーラルケアを始めようと思ったの?

サブロー
ちゃん
奥歯が黄色くなってきたため。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
口臭が気になった。歯周病など、歯の病気になると痛みなどから、ごはんが食べられなくなってしまうと聞いていたので、そのような苦痛を愛猫に与えたくないので。
以前飼っていた先代猫の飼育経験からオーラルケアの必要性を感じていたため。

ネコちゃんの歯磨きの目的は歯周ポケット内の歯垢をブラシで掃き出すこと。
歯の見た目がきれいでも、歯ぐきの中にある細菌のかたまり(プラーク)をちゃんと取らないと、口臭が消えなかったり、歯周病の予防ができません。ネコちゃんには慢性歯肉口内炎や破歯細胞性吸収病変と呼ばれる難治な口腔疾患があり、歯周病はそれらを悪化させたり、それらの疾患によって歯周病が悪化したりするため、日々のオーラルケアは非常に重要です。

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何歳のころからオーラルケアを始めたの?

サブロー
ちゃん
4歳以降

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
1~3歳

何歳からでも始めることは可能ですが、ブラッシングは受け入れてくれる子が限られているかもしれません。
歯磨きシートやデンタルジェルなどでごく短時間のケアから開始するのが良いでしょう。デンタルケアを継続的にできているだけで素晴らしいことで、賞賛に値します。

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初めてのケアは何を使った?

サブロー
ちゃん
デンタルおやつ

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
デンタルおやつ

いきなり歯ブラシというのは抵抗があるので、デンタルペーストやジェルから始めるのが正解。
スプレーは音や勢いで怖がらせることがあるので、要注意です。

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初めてケアした時ねこちゃんはどんな反応だった?

サブロー
ちゃん
デンタルおやつをもらえることにとても嬉しそうでした。
(あまり噛まずにそのまま飲み込んでしまい、あまり効果は感じられませんでした。)

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
おやつだったため、喜んで食べましたが、中には噛まずに飲み込んでしまう子もいたので、(噛んで効果が得られるおやつでした)他のケア方法も必要だと思いました。また、中にはニオイを嗅いで全く口にしなかった子もいたので、それぞれに合ったケア方法を見つける必要があると感じました。

デンタルおやつは、噛むときに物理的に歯をこそぐことで効果を発揮しますので、丸呑みするようなら効果は疑問です。
デンタルペーストやジェルを舐めさせたり歯のつけ根に塗布する方が良いかもしれません。ポリリン酸塩などを配合したキャットフードも効果が実証されていますので、選択肢のひとつになるでしょう。

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お口をスムーズに触れるようになるまでどれくらいの時間がかかった?

サブロー
ちゃん
1か月未満

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
1週間未満

2人とも早い段階でスムーズに触れるようになっていてすごいですね!
なかなか触らせてくれない子には、歯ブラシをヘアブラシのように使って、顔周りの毛をといてあげるといった口の前段階として顔に触れるトレーニングから入るのもひとつの方法です。いずれにしても、無理強いしないで、ご褒美を忘れず、徐々に進めていきましょう。

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歯ブラシができるようになるまでどのくらいの時間がかかった?

サブロー
ちゃん
1か月未満

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
1か月未満

歯ブラシは猫にとっても、飼い主さんにとってもハードルが高いケア。歯を磨くという意識よりは、歯ブラシで歯にタッチする遊びと考えて、楽しみながら練習するようにしましょう。
1タッチ=1ご褒美が基本で、嫌がらせないことが大切です。猫は触られたいときとそうでないときがはっきりしています。触られたくなさそうなときはタイミングを変えましょう。眠そうだったり、すり寄ってくる時がチャンスです。継続すれば、必ずできるようになりますよ。

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ケアに慣れさせるために工夫したことを具体的に教えて!

サブロー
ちゃん
最初は歯磨きシートを指に巻き付けて口の中を触ることから始めました。
時間もごく僅かな時間から始め、徐々に長くしていきました。
猫は口が小さく、指では歯がうまく磨けないため、次第に細めの綿棒を使い始めました。今では歯ブラシで磨けるようになっています。
毎回とても嫌がられますが、健康のために心を鬼にして歯磨きをしています。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
まずは口周りから口の中を触れるように。
その後シートでケアを。その後歯ブラシを舐めさせたりして歯ブラシに慣れさせて。嫌がる時はすぐにやめて。あるいは、嫌がるも出来そうな時は鼻筋を撫でて落ち着かせながら。あと、多少動きが鈍い眠い時や寝起きを狙いました。

皆さん色々と工夫や趣向を凝らして乗り越えてこられたんですね!
最終目標は歯周ポケットのクリーニングですから、理想はやはりブラシの使用です。
歯ブラシをヘアブラシのように使って顔のお手入れから入るのがお勧め。嫌がらせないことを基本に、歯へのタッチに移ります。1タッチ=1ご褒美をお忘れなく。
猫の嫌がるそぶりにも、受け入れても良いかなレベルから絶対拒否レベルまでその日によって違いがあります。ご褒美の魔力が利かないようなときは潔く中止するのが良いでしょう。
音や振動を気にする子がいる反面、興味を示してくれるような子は小児用の電動ブラシを使って良かったというケースもありますよ。

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ケアする時の体勢・保定の方法はどうしていますか?

サブロー
ちゃん
お座りをさせて向き合ってケアをしています。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
ジェルは向き合ってケアを。
シートや歯ブラシは、後ろから抱きかかえるような姿勢で保定しています。

猫は手足をつかまえられるのが大の苦手。抱っこされたい子は体を飼主さんに密着させるのが大好きですので、胸や脇、腕などの面を用いて動きを制限します。
ご褒美に気が向いている子やブラシに興味を持ってくれる子はテーブルに乗せて動きに合わせながら、散発的にケアとご褒美を交互に行います。
いずれにしても、ケアの終了を決めるのは飼主さんではなく愛猫の方だということを理解してあげましょう。

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今はどんなアイテムを使ってケアしているの?

サブロー
ちゃん
デンタルおやつ・デンタルジェルやスプレー・歯ブラシ

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
デンタルおやつ・デンタルジェルやスプレー・デンタルシート・歯ブラシ
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どれくらいのペースでケアしていますか?

サブロー
ちゃん
週に2-3回

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
毎日
ジェルですが、1日の中で4回ほど。朝一番におやつのおねだりをするのでその時に。
その後、ごはんや、おやつの後に。夕方から夜にかけ、やはりおやつのおねだりをするので、その時に。最後は 飼い主が寝る前に。

愛猫の機嫌をうかがっているとなかなかケアするタイミングを見つけられないかもしれません。その中でコンスタントにケアできているのは、素晴らしいことです。
猫の歯垢は7日間で歯石に変わります。
30本ある永久歯の約4本ずつを順に毎日磨けば、歯石の付着は防げる理屈です。特に歯石の付着が問題になる臼歯は片側で上4本、下3本ですから、 1週間のうちの1日を右側の日、あと1日を左側の日と決めれば週に2回でも良いのかもしれません。

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忙しい日々の中でケアを続けられているのはどうして?

サブロー
ちゃん
ずっと健康で長生きしてほしいので続けられています。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
お口や歯の病気にならないように、そして、ずっと健康で長生きしてほしいとの思いから。
スキンシップを兼ねると同時に、いちばんは、愛情からかな?

獣医師の目線でお話をすると、高齢になって歯科処置を必要とする場合、全身麻酔が大きなハードルになります。
慢性腎臓病を抱えている子も多く、ある程度のリスクを覚悟していただかざるを得ないというのが悩みの種です。それが重症であれば、無麻酔で動揺歯の抜歯などの荒療治も選択肢になり得ます。
歯磨き習慣を広める難しさを痛感することが多々あります。

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ケアする上で特にこだわっていることはなんですか?

サブロー
ちゃん
できるだけ短時間で終わらせるように心がけています。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
結構、体をひねったり動いてしまって思うようにケアができないので、寝起きや眠くなってきたタイミングを狙っています。
嫌がる素振りを見せたら無理にしないようにしている。
そして、わずかな時間でも毎日続けることを心掛けている。

お二人がおっしゃるように、無理強いはせずに、短時間で終わらせることが何よりも大切です。
高齢になったときに愛猫と何かをするということがめっきり減ってきます。じゃらしを振っても動いているのは視線だけ、なんとなく1日をぼんやり過ごすことが多くなってしまうものです。愛情をもって猫にしてあげられるデンタルケアは、愛猫と飼主さんとのかけがえのないスキンシップなのですから、コンスタントに継続することで愛猫にも思いが伝わります。

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正直オーラルケアをくじけたことってあった?

サブロー
ちゃん
大変だと思うことは多々ありますが、飼い主がくじけて歯磨きをやめてしまうと口内状態が悪化してしまうので、くじけたことはありません。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
後ろから抱きかかえるような姿勢で保定をするのですが、すぐ体をひねって動いてしまい保定すら上手くできなくてケアができない日々が続いた時に。
歯ブラシを使いたいのですが、私自身に苦手意識があり、ぎこちないため、愛猫も嫌な思いをしているのだろうと、歯ブラシを使うことに何度もくじけました。

デンタルケアは愛猫とのスキンシップの一つ。磨かなければと使命感や義務感を持ってしまうとしんどくなるものです。
受け入れてくれる範囲で続ければよいと思ったとたんに、気が楽になり、「今日もやろか!」という気になります。
そして、続けていればその時の猫の気持ちが分かるようになり、ケアのタイミングが分かります。人なら毎食後に歯を磨いても、定期的にスケーリングを受ける方が多いのでは。
自分の歯磨きの足りない部分は動物病院でスケーリングしてもらえばOK。
愛猫が高齢になるまでに、歯磨き名人になれば良いのですから。

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オーラルケアをしていて良かったなって感じることは?

サブロー
ちゃん
特にありません。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
口臭が減って効果が実感できました!!

歯周病の子の歯周ポケットには歯周病菌がバイオフィルムに守られて大増殖しています。歯肉の血管から血液中に入り、全身にダメージを与えているのです。
それでも目に見えて調子が悪くならないのは、免疫がフル稼働して歯周病菌をやっつけてくれているから。でもこれは免疫の無駄遣いに他なりません。病魔に襲われた肝心な時にすでに免疫機能が疲れていては治るものも治らないということになりかねません。
オーラルケアは、すべての病気の予防に繋がるんですね。

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初心者さんに1番おすすめしたいケアグッズや方法を教えて!

サブロー
ちゃん
歯磨きおやつをあげたり、デンタルジェルを舐めさせるなど、口の中を触らないでできることから始めると始めやすいと思います。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
デンタルジェル。
手でお顔周りを撫でるスキンシップをしながら途中でお口周りやお口の中も触れて慣れさせる。
また、手でなく、歯ブラシを使って同様に慣れさせる方法も良いかも。

歯ブラシをヘアブラシのように使って顔のお手入れから入るのがお勧め。
嫌がらせないことを基本に、歯へのタッチに移ります。1タッチ=1ご褒美で褒めてあげます。
慣れてくれば、タッチを歯周ポケットの掃き掃除に変えていきます。磨く必要はありません。常にサッと掃き掃除。ポケットを掃くという感覚で100点です。この時にも1ブラッシング=1ご褒美をお忘れなく。
ここまでを、時間にとらわれず何日かけても構いません。無理強いをしたら何日分も後戻りすると考えて、のんびり進めていきましょう。

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ケアに苦戦している飼い主さんにエールの言葉をお願いします!

サブロー
ちゃん
オーラルケアは、私を含めて多くの方が苦戦していると思うので、根気強く頑張ってください!

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
無理をしたり、焦らなくても大丈夫!!
可愛い愛猫と一緒に皆で頑張りましょう♪

デンタルケアは獣医師と一緒に進める共同作業と考えてください。一人で頑張ろうと考えると、ハードルが高くなります。
上手く行かない間は、獣医さんを頼って、必要ならスケーリングしてもらうつもりで、のんびり進めることが大切です。重要なのは、無理強いしないこと。
愛猫とのスキンシップの一つですから、自分も楽しいと感じることが秘訣です。

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今ケアについて悩んでいることがあれば教えて!

サブロー
ちゃん
ついてしまった歯石を簡単に落とす方法があると良いなと思います。

ブラウニーちゃん
&マカロンちゃん
歯ブラシに苦手意識があり、上手く使えない。歯ブラシの使い方もわからない状態。
後ろから抱きかかえる姿勢での保定が下手なのか、愛猫がすぐに動いてしまってケアがなかなかできない。

付着した歯石はスケラーで除去するのが普通です。超音波スケラーを使用するには全身麻酔が必要ですので、ハンドスケラーを使用します。ある程度の習熟が必要で、無理な力を入れるとエナメル質を傷つけてしまいます。水酸化カルシウムを配合したデンタルジェルを使用し続けると歯石がもろくなり剝がれてくると言われています。
歯ブラシで行うのは磨くことではなく歯周ポケットの掃き掃除だと割り切ってください。 常にサッと掃き掃除。ポケットを掃くという感覚で、1ブラッシング=1ご褒美をお忘れなく。力を入れずに行えば、愛猫もそんなに嫌がらないと思います。

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ご協力頂いた飼い主の皆さま、誠にありがとうございました!
リアルなお声のおかげで、多くの飼い主さんにとって、
すごく参考になる情報を掲載できたと思います。
「みんなが当たり前にオーラルケアを楽しむ未来」を目指して、
これからも一緒にオーラルケアの輪を広げていけたら嬉しいです!


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